バリ島駐在記「バリ島の猫はトカゲもバッタも食う」

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トカゲの幼虫

 

 バリでは一般に飼い犬や猫に餌を与えない。だから、自分の腹を満たしくなったら、自分で食料を探し、捉え、我が物にする以外に方法がない。

 あるゴルフ場で、木の株を挟んで猫とトカゲの食われるか逃げきれるかという、つまりは生死を賭けた場面に遭遇、ゴルフをやめて、その光景に魅入られた。あっと思ったとき、トカゲは尻尾を切断、それをクニャクニャさせ、まるで生きている動物のように見せかけ、猫がその方に関心を惹いた瞬間に逃避を図ろうとした。

 猫は騙されなかった。すでに、トカゲを捉えることに慣れていると見え、尾の部分がいくらふにゃふにゃ揺れていても、見向きもせず、木の株を飛び越え、真っ直ぐトカゲの首を噛み、あっという間に殺してしまった。

 そばに樹木でもあれば、あるいは岩石の積み重ねでもあれば、トカゲも逃げることができたろうに、場所が悪かった。フェアウェイのど真ん中、トカゲの全速力をもってしても猫の跳躍には敵し得ない状況だった。

 降雨の日、レストランで食事をしていたとき、猫がバッタを捕まえて歯を立てるところも目撃したが、餌を与えられない動物は食べられるものなら何でも食べるのだということ、そのためにあの鋭い爪を持つのだということを学んだ。

バッタ
(写真はバッタ)

 ネズミを捉えた猫がくわえては放り投げ、咬みついては投げ出しという、ネズミをいたぶることを延々とやっている姿を見るにつけ、猫という動物のしつこさに辟易する。

 イリオモテヤマネコがあの樹林のなかで暮らせる理由も理解できた。


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