ぼくを見つけてくれた犬たち/ケン・フォスター著

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「ぼくを見つけてくれた犬たち」  ケン・フォスター(アメリカ人)著
訳者:渋谷節子
帯広告:懸命に犬を救出しながら激動のアメリカを生きる。
2009年12月30日 朝日新聞出版より単行本初版 ¥1500+税

 

 作者は迷い犬を見ると、見過ごすことができず、保護施設に連れていき、飼い主探しをやり、飼い主が見つからなければ、飼ってくれる人を探す手配をし、容態の悪そうな犬ならば獣医のところに連れていき、自分が気に入ってしまえば自宅に連れ帰ってしまうという人柄。それほどの犬好き。

 本書を読みながら、不可解に思ったのは、アメリカに迷い犬が多く存在すること。アメリカに滞在していて迷い犬に出遭ったことはないし、日本でも、たまに雷の音に驚いて逃げ出した犬を見たくらいが精一杯。

 おそらく、アメリカ人の一戸建て住宅は広く、フェンスのない庭(ヤード)があり、、あってもフェンスの背が低いために、犬が簡単に外に出られるからではないかと推測した。

 とはいえ、この本の作者はほとんど犬に自分の人生を翻弄されているような感が拭えず、犬を可愛いと思う気持ちは私にもあるけれども、犬に翻弄される生活はごめんこうむりたい。

 文体が会話調で、英語でいう、いわゆるビッグワーズ(難しい部類に入る文字)は出てこないし、中高生が書いたような感じだけでなく、きわめて女性的な印象が強く、童話に近い。

 なかに、「犬が舌を飼い主の口のなかに入れたがる」という表現があり、「顔を舐めたがる」なら解るが、アメリカ人は犬から病気をもらいたがっているのかと妙な気分。日本女性のなかにもペットの犬や猫とキスする人も少なくないようだが、この著者は、察するに、オカマであろう。

 私が知るかぎり、アメリカ人の犬の飼い方は杜撰というか、放任主義というか、インドアで自由にさせるから、ソファなども毛だらけ、泥だらけ、ときには糞までつけ、この作者と同様、飼い主が寝るベッドで一緒に寝てしまうケースも多い。「甘やかすばかりで躾(しつけ)というものをアメリカ人はしないのだ」と思ったほど。

 「アメリカでは犬や猫を飼うなどとはいわないよ。養子縁組するというんだ」とは、アメリカ在住の知己の言葉である。この事実を発展途上国の人に言ったら、「信じられない」と笑っていた。そりゃそうだろう、途上国の人々にとって犬は食料なのだから。

 だいたい、犬の全頭数はこの1世紀のあいだに増えたのか減ったのか。


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