アンデスの貌/高野潤著

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 「アンデスの貌」 高野潤(1947年生/写真家)

 1986年6月1日 教育社より初版 ¥3,000+税

 

 本書は写真集、南米アンデス山脈を中心に長年にわたって撮影してきたものを集大成したように感じられる。

 実は、私はこの人が写真家だとは知らなかった。以前、「アマゾン源流生活」という書名のノンフィクションを読み、アマゾンという舞台はもちろん内容が良かったので、ノンフィクション作家だと勘違いし、首記の書を注文入手したところ写真集だったということ。

 とはいえ、写真のどれもが現地の雰囲気をそのまま運んできたような迫力に満ち、圧倒的な図柄に気圧(けお)される。

 帯広告に「山岳、海岸、密林、三つの大自然がおりなすアンデスの素顔」とあるが、インディオの末裔と思(おぼ)しき現地人の顔もあり、少女のミイラもあり、多彩な動植物にもレンズを向けている。

 アンデス山脈は南北に8千キロという世界一長い山脈、国でいえば、ペルー、ボリビア、アルゼンチン、チリーをまたぐ距離。最高峰のアコンカグア(6,959M)を含め、6千M級の山が多数存在することでも知られている。

 作者は「自然の保全と開発」という問題にも触れている。

 あらためて思ったことだが、南米を全体的に知るという点で、この著者は際立った存在。

 おそらく日本人で最も南米通ではないだろうか。


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