イタリア完乗1万5000キロ/安居弘明著

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「イタリア完乗1万5000キロ」 副題:ミラノ発・パスタの国の乗り鉄日記
作者:安居弘明(メガバンクの海外支店長を歴任した経験者で鉄道マニア)
2010年10月15日 交通新聞社より新書として初版 ¥800+税

 

 本書は1998年から2003年までにイタリア鉄道(FS路線)の全線を踏破するまでの苦労話や他国とは異なるイタリアならではの仕組みやエピソードなどを語りつつ、路線を僅かずつ制覇していく過程を詳細に語っていて、この種の趣味がある向きには絶好の案内書としての役目も担っている。

 とくに、「イタリア鉄道は、イギリス、フランス、ドイツなどで長距離急行列車や食堂車が減少の一途をたどっているのと異なり、路線上は日本の昭和の旧国鉄時代のような賑わいを見せているところなど、しばしばノスタルジアに駆られもして、棄て難い趣きがある」とは、作者の言葉。

 ただ、「予定時刻はだいたいの目安であって、日本のようにきっちりとは発着しない」。

 帯広告には「鉄道に固執することで、イタリアでの旅行が異色のものになる」とある。

 アメリカやロシア、ヨーロッパでの旅行なら、余裕があれば鉄道に乗る機会をもつことことで旅を豊かにしてくれるだろうが、鉄道の安全に信頼がおけない国、たとえばインドなどではやめておいた方がいいだろう。尤も、スイスでも鉄道事故はあったけれど。

 中国の新幹線は中国国内ですでに何度もトラブルや事故を起こしている。かつてJRが技術ごと売り込むことで中国に新幹線を持ち込んだのだが、技術面での水準が日本の技術をカバーしきれていないように思われる。そういうレベルの中国がアメリカへの売り込みを堂々と図っている姿勢には唖然としつつ滑稽感も否めない。


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