ウォーホル日記/バット・パケット編

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ウォーホール日記

「ウォーホル日記」上下 パット・パケット(アメリカ人)編
中原佑介/野中邦子訳 文春文庫

 
 かつてアンディー・ウォーホルというポップ・アーティストがニューヨークに住んでいた。アメリカでは有名な人物で、芸術家としては巨匠、オカマでもあった。上下とも分厚い本なのだが、なんとなく最後まで読まされてしまう。とても女性的で、信じられないくらい細かい性格。マンハッタンで毎日のように利用するタクシー運賃まで日記に書く人物。

 すごいなと思うのは、交際範囲の広さ。ビートルズ、女優のエリザベス・テイラー、キム・ノヴァーク、ジョン・レノン夫妻まで、ふたむかし前の知名人がごっそり登場するばかりでなく、それらの人物のちょっとした仕草や性格にまで触れているので、彼の世界が匂ってくるような印象が持てる。

 保証できるのは、読めばかならず眠くなること。私も上下巻を読みきるまで二か月がかかった。でも、おもしろい。

 余談だが、一時代を画したアンディ・ウォーホルのアート作品はいまザザビーのオークションでも高値がついているし、今後とも安くなることはないという。作品には有名な女優を描いた絵が多いけれども、描き方に独特の味があって、当時としてはきわめて個性的な作品に仕上がっており、時代のホープとしての存在価値があり、そのように期待されもした。

 すでに逝去した人物だが、この人が一時代を築いたアーティストであることはいうまでもない。


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