児童性愛者/ヤコブ・ビリング著

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じどうせいあいしゃ
「児童性愛者」 ヤコブ・ビリング (デンマーク人)著
中田和子訳 解放出版社

 
 デンマークに合法の児童性愛者の協会があり、著者(テレビ局の記者)はこの協会に潜入、映像による暴露におよぶまでのドキュメントをレポートしたもので、ポルノではない。

 対象になる子供は陰部に毛もはえていない10歳前後、そういう対象にしか性的興奮を覚えないという大人が少なくないことに驚愕。かれらはインターネットでカンボジア、インド、バングラデシュ、レバノン、スウェーデン、インドネシア、ラオス、ミャンマー、タイなどで可能な少女売春を映像で紹介しあっている。

 そうした組織が存在すること自体に疑問をもつ著者はマイクを背中に隠し、児童性愛者との会話を録音し、映像にも撮る。

 私の知己である一人のアメリカ人女性が「性のことは、男も女も、各人が各様の嗜好をもつものです。それが法を犯すのでなければ容認されてよいでしょう」といった言葉が耳に残っているが、本書の登場人物による「子供でも大人とのファックを喜ぶ子もいるから、そういう子供との接触は許される」との話には唖然とした。また、西欧のある心理学者は「子供と子供とのセックスも健康に悪くない」と発言したことで、投獄された例がある。

 私の知人に日本人女性がいる。彼女は少女のころに父親に無理矢理セックスを強要され、以来長じて恋人ができても、セックスを恐怖する心理が残り、相手が終わるまでじっと待っているという。恋人の男性はありとあらゆる手段を講じて、彼女をアクメに達するよう努力するが、そうしたあの手この手が奏功したことは一度もなかったという。
 日本にもこの種の嗜好をもつ大人はたくさんいるだろうが、法的な措置も対応も遅れているのではないかと訳者はいうが、確かな推測だと私も思う。

 時代とともに、常識でははかれない陰湿な性犯罪者が増えていることは否定できないが、学校における「性教育」のあり方にも問題がある。小学校の低学年を相手の教育にしてはあまりに刺激的なのが事実。

 「性がいかに神秘的なもの」であり、「人類が世代を越えて行ってきた所業」であり、「彼女らも大人になったら、愛する人をみつけてよき子を産む」といった、いわば精神論が欠落しているから、渋谷の街頭にすわりこんで「援交」を求めたり、「少女売春」に走るのではないか。

 ただ、性行為が快感や悦楽を伴う、気持ちのよい行為であることとあわせ、なぜ「女性のオーガズムが男性のそれに比較して何倍もいいものなのか。女性の生殖器に特有の「正しい精子の選択」「女性の側の遺伝子を補完してくれる精子の選択」に関係することであることなど、すべてをありのままに教えるべきだ。このあたりのことについては、本ブログで紹介したイギリス人女性の著作、「ヴァギナ」をお勧めする。


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One Response to “児童性愛者/ヤコブ・ビリング著”

  1. say_say_say/ より:

    うちの記事でもこの本を紹介しました。
    TBさせていただきます。

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