大宇宙・七つの不思議/佐藤勝彦著

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大宇宙


   「大宇宙・七つの不思議」 佐藤勝彦著 

    PHP文庫

 宇宙がなければ銀河もなく、銀河がなければ太陽系も地球も誕生しなかった。 むろん、人間も存在しなかった。そして、それぞれすべては時間に長短はあっても、いずれ形を滅し、死に至る。 われわれはそういうことを観念として了解している。

 逆説的にいえば、宇宙を含め、どれもが「わたしを産んでください。よろしくお願いします」といって産み落とされたわけではない。 にも拘わらず、すべてのものが産み落とされた瞬間から懸命に生きる。 宇宙にも、太陽系にも、惑星である地球にも、地上の生物にも、存在すること自体に目的などはないというのに。

 本書を読んでいて、以上のような若干深刻な感想を抱いた。

 以下は学んだこと:

1.私たちの科学は地球限定の科学。 地球を知ろうとするなら、地球だけ見ているだけではダメ。

2.「火星にバクテリアが存在しようがしまいが、自分には関係ない。どうでもいい」と思ってはいけない。バクテリアも人間も同じ生命。地球外生命を知ることは、地球を知ることにほからなない。

4.地球は限りなくデリケートなバランスで存在する。 (Habitable Zone、存在可能圏における存在)

5.文明は高度に発達すると死期が近い。 高レベルの文明においては、少数の人間の悪意や狂気によって全生物が危殆(きたい)に瀕する可能性がある。 すでに死滅した文明が他の惑星にあるのかも知れない。

 (人類が文明の利器を発明、工夫に工夫を重ね、さらなる利器を考え出し、利器のレベルがイノベーションを繰り返すごとにハイレベルになり、そうしたプロセス自体は途中で止まることなく、永遠に新たな利器を追い求めて、最終的に人類が利器に首を絞められるまで継続する)。

6.われわれは宇宙について僅かしか知らない。(全体の3%)

7.人間が存在するから宇宙を認識しようとする。もし人間がいなかったら、宇宙とはいったい何なのか?

 宇宙の謎は人間の想像力や直感から少しずつ解明されてきた。

 地球の存在も、人間の存在も、奇跡かも知れないのに、地球上の人間どもは誕生したとたんから殺し合いをやめない。 人間て、いったい何なのか?

 食物連鎖の頂点に立つものは互いに殺しあう宿命にあるのか。


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