断崖/松本清張著

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

断崖

「断崖」 松本清張著
初文庫化作品  双葉文庫

 

 未出の清張作品ばかりを集めたところに意味のある文庫化で、要するに「清張フアン」へのサービス的色彩が強く、清張自身が生前に発表しなかった理由もわかるような気がする。

 五つの短篇がおさめられているが、私には標題になっている「断崖」が際立っているように思える。

 他の作品は昭和の一時期を清張らしい姿勢でほじくったものだが、現代から望見する視覚からは当時の事件性を帯びた人間の動きが理解はできても、感動や感激にはやや遠い。

 残念だが、この本は人口に膾炙しないであろう。


前後の記事

現在はコメントを受け付けておりません。

サブコンテンツ