複雑系/M・ミッチェル・ワールドロップ著

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「複雑系」 原題「complexity]
原作者 M・ミッチェル・ワールドロップ
訳者 田中三彦/遠山峻征
新潮文庫

 
 正直いって、かなり難しい本。

 世界的に有名な専門家が、アメリカのシリコンバレーを舞台に各分野にわたって入れ替わり立ち代わり自説を展開。さらに、未来展望にも言及、ときに夢を語る。

 かれらが語る内容は現代の超近代的なハイテクをさらに推し進める話から、これからの世界の未来を決定づけかねない示唆にも富む。それぞれの学者が半端でない自論の持主。

 私もこの本には苦戦した。三度読んだが、いまだに全貌を理解したといった気にはなれない。だからというわけではないが、手許から離せない一書となった。ことあるごとに読んで、硬くなりつつある頭脳に刺激を与えるために手元に置くことにした。

 本書についていけるかどうかで、読者の頭脳が複雑か単純かがわかってしまいそう。

 要するに、宇宙が、自然が、人間社会が、多量の複雑性をもつことを教えてくれる書籍と思えばいい。ただ、宇宙が、大自然が、人間の体が、生物が、あらゆる意味で単純でなく、複雑性をもつことを示唆されたことで、われわれの科学は一種の救いを得たのみならず、さらなる一歩を刻んだのだとはいえる。


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