逆説の日本史 8 中世混沌編/井沢元彦著

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逆説の日本史8

「逆説の日本史 8」  井沢元彦著 小学館文庫

 

「応仁の乱」から「下克上」の世の中が実現、そして戦国時代へと変遷する室町という時代と、その背景がよーくわかる。

 人間の賢しらさ、愚行、悪事、煩悶、すべてどの時代にも、むろん現代にも通ずる。

 当時、諸悪の根源の一つに「許認可権」があったという指摘に納得。たとえば、関所を設けて「通行料」をとる。江戸時代に入ると、それが自身番、木戸になり、明治以降は交番になったという話もおもしろい。そして、その許認可権が公務員の賄賂や談合の温床に、現在にも引き継がれていることも。

 かつて誰かが「戦いの時代に最も人間性が現出する」といったが、室町時代は日本文化の伝統的な基本が築かれる礎をなしたという。

 作者の、「大酒のみの男の子供にはなぜか女の子が多いように感ずる」という発言にも、「そういわれてみれば」という気がしなくもない。

 女は「真面目で優しい人が好き」などという言葉とは裏腹に、不良っぽく、一途で、自己中の男を好きになる。観念と感情の動きは別々のものなのだ。


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