飢えたピラニアと泳いでみた/リチャード・コニフ著

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書評:ためいき色のブックレビュー-飢え

  「飢えたピラニアと泳いでみた」

  リチャード・コニフ(アメリカ人)

  青土社より2010年8月6日 単行本初版  ¥2400+税

  副題:へんであぶない生きもの紀行

 不思議な本。

 面白いのに飽きる、眠くなる、そういう本。

 理由には饒舌すぎることがある。

 話があっちこっちに飛びながら、ユーモアを交えようとするあまり話が長くなって、一章を読み終わっても「結論はなんなんだ?」という疑問符が脳裏に残ってしまい、容易に納得感が得られない。

 

 一つのテーマのもと、過去に起こった色々なケースを事例として紹介するため、結論がうやむやになっているという側面も否めない。

 本書は地球上に棲息する多くの生物(哺乳類、昆虫、水中動物など)を著者の見聞や体験を交え、文献や思量をも参考にしつつ、面白おかしく書いたものだが、著者紹介がなく、どういう経歴の人物なのか判らないというのも苛々の一つ。

 タイトルに魅了されて本書を手にとる人は少なくないだろうと思うが、「ピラニア」についても過去に起こったエピソードや事件にはかなり詳しく触れてはいるが、著者がピラニアの河で泳いだのか否か、またその結果はどうだったのかなどについては不分明のまま章を終えてしまう。

 

 「ピラニア」の章で書かれたエピソードを一部、以下に紹介する:

 

 「サンパウロの魚類学者がブラジル西部のパンタナール湿地での溺死体と心臓発作による死亡者を調査したところ、二体ともほぼ完璧に骸骨化していた。別に、二十時間後に回収された遺体は胴は残っていたが、四肢が骨になっていた。ピラニアの種類はレッドベリー・ピラニアだった」

 「河の傍で遊んでいた子供の一人が足を滑らせて水中に落下したため、一緒にいた子供が水に入って助けたが、助けた子供はブルージーンズを履いていて、膝に切り傷があっただけであった一方、助けられた子供は短パンだったため太ももが骨に達するほど食われていた」

 「死んだ鶏をロープに縛って河に投げ込んだところ、ほんの数分で骨だけにされた」

 「ピラニアは他の魚のウロコと鰓(えら)を食って生きており、ウロコも鰓も再生するため、食料としての魚は常時存在する」

 

 上記したように本書は非常に面白い。けれども、同時に退屈でもあり、読了するまでどのくらい時間がかかるか判らないので、とりあえず、この時点でブログ記入することにした。

 ピラニアが欧州人の目に止まって以来、今日までの事件をあらゆる観点、あらゆる場所に交え、あらゆる結果を書き連ねるほうが面白い書籍になった可能性があることも否定しがたい。


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