松本清張傑作短篇コレクション/宮部みゆき責任編集

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松本清張 傑作短篇コレクション
宮部みゆき責任編集(上・中・下巻) 文春文庫

 どの短編にも、言葉遣いを含め、昭和という時代を象徴する風景が色濃く、郷愁を誘われる。

 なかで特に印象的だった作品:

1.清張自身の祖母を語る「骨壷の風景」。

2.維新の貢献者、西郷が西南戦争時に印刷した軍票「西郷札」との関連で描かれた一個人の凄惨な歴史。

3.俳句で一時代を画した杉田久女をモデルに書かれた「菊枕」

4.帝銀事件

 上記作品は帯広告のとおり「胸苦しい」ものが読後に残り、「清張はやっぱりすごい」という印象。宮部みゆきの前口上が光っているし、セレクションに卓抜な感性がある。

 これ以前も、以後も、清張作品には数多く出遭っているが、上記「西郷札」を読んだときの感動を超える作品にはまだぶつかっていない。

 私は宮部みゆきの作品も、「模倣犯」「火車」など、かなりの数を読んでいるが、ここ数年はご無沙汰していて、本ブログで書評したことがないことに本書を読んだことで気づいた。


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