やかまし村はいつもにぎやか/アストリッド・リンドグレーン著

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「やかまし村はいつもにぎやか」 アストリッド・リンドグレーン(Astrid Lindgren/スウェーデン人/スモーランド地方生)著
原題:Bara roligt i Bullerbyn (英 Happy Days at Bullerby)
発表年:1952年
大塚勇三訳
岩波少年文庫130 (対象:小学3、4年以上) 2006年12月初版

 2006年6月30日に同じスウェーデン人の書いた「世界の果てのビートルズ」を読んで以来、はっきりした意図もなく、漠然と、この遠いスカンジナビア半島の大半を占める国に興味をもったが、国民性が最もよく表出されるのは童話であり、この国をもう少し知りたいという気持ちで本書を手にした。

 本書はあくまで童話、小学3、4年生以上を対象に想定しているとはっきり明記されており、人にもよるが、この作者の作品について知悉している人も少なくはない。

 本書には現代の日本少年少女が日常生活のなかで触れている電化製品、携帯電話、ゲーム機などはまったく出てこず、舞台がスウェーデンの片田舎であることが判り、それら先端機器に代わって、草花、小川、牧場、羊、湖、ザリガニなど、自然そのものが遊びの舞台であり、同時に、自然そのものが遊びの道具になっていて、そこに過不足は感じない。

 日本でも、昭和40年までなら、関東各県でも見られ、かつ経験できた遊びだが、いくら童話とはいえ、心を奮われるのは中年、熟年以上の人々であって、対象となっている日本の子供たちではないのかも知れない。

 このような本が日本でハリーポッターのように、ベストセラーとなるようなら、本物のエコロジーも理解されるだろうし、日本の将来にも明るいものが見えてき、二酸化炭素の問題も雲散霧消するのだろうが。

 正直いって、童話というものは長いこと読んだことがなかった。一方で、童話の書き方を学び、他方で、スウェーデンの子共らに特有なことの一つに、仲良しの友の肌をつねる場面が頻繁に出ることで、習慣や風習の違いにも触れることができた。

 また、スウェーデンはナチスドイツがユダヤ人狩りをはじめたころ、この国はユダヤ人の難民を積極的に受け入れ、決してドイツに屈しなかった歴史を持っている。その意味でも、私は個人的にこの国と国民を尊敬している。さらに、スウェーデンがスカンジナビア半島はおろか、デンマークまで含む大帝国であった時代もあり、フィンランドを抜けてロシアにまで侵攻した時代があったことは知っていていいし、ロシアへの進攻に徹底していたら、現在のロシアはなかったであろうという仮説が存在することも知っていていい。


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One Response to “やかまし村はいつもにぎやか/アストリッド・リンドグレーン著”

  1. hanachan-234 より:

      嬉しくなるコメントをありがとうございます。
    3女は、スウェーデンのボルボなど。。。へ
      『環境問題の作文』が入賞して招待されました。
      子どもでも いろんなことを考える環境を作って
      あげたいものと思っています。 
    私は 娘たちの拙い文を使って 絵本を作りたい。。。
      という大きな大きな夢を持っています。

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