日本統治下の朝鮮/山辺健太郎著

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にほんとうちかのちょうせん

「日本統治下の朝鮮」 山辺健太郎(1905-1977)著
1971年2月1日  岩波書店より新書初版 ¥550+税

 1910年から、太平洋戦争の終戦に至った1945年まで36年間におよぶ期間が日本が朝鮮半島全体を統治下に置いた期間で、台湾の統治より若干短いが、朝鮮における日本人のほうがはるかに横暴で残酷であった。そのことはこの36年間における日本政府がつくった朝鮮政庁による記録すら残されていない事実からも推量できる。

 土地、ひとつとっても、日本人が勝手にとってしまうのだから、朝鮮全域に反対運動やストが起こっても不思議ではない。要するに、欧州の列強が植民地の現地人を人間並みに扱わなかった点を含めて真似ただけという独自性のない、今に続く日本政治の在り方。戦争が始まっては、日本の「国家神道」を現地人にも押し付けるというアホさ加減。

 本書によって初めて知ったことは少なくなかったものの、読み終わって、「あぁ、おもしろかった!」と言いたくなるほどのものではない。本書は本質的に学術書である。


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