中国古代の生活史/林己奈夫著

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「中国古代の生活史」 林己奈夫(1925ー2006)著
吉川弘文館より1992年初版、2009年12月20日復刊 ¥2800+税
帯広告:考古・図像資料から探る中国古代文明の謎

 学術書として発刊されたものであることが入手して判明、内容は専門的で、難しくはないが、正直いって疲れる。

 目次は、「身なり/住居と町/什器と飲食/農工商・乗物・道路/娯楽/武器・戦争/文書・書物/神々・祭」に分けられ、ほとんどのページに図解が示され、時代ごとに解説がある。

 例えば、

*中国近代の玉材をくりぬいて造った鉢とか壷、複雑な透かし彫りの飾りなど、想像を絶する労力と技術を浪費した器物。こうした馬鹿げた細工も紀元前にすでに始まっている。

 (この指摘は面白い。台北の故宮博物館では玉石、翡翠、象牙などを材にしたメチャメチャ細かい彫り物が見る者の度肝を抜く)。

*中国では紀元前10世紀頃から男女とも装飾品を身につける習慣があった。

*紀元前3千年の新石器時代には土をつき固めて造った城壁で囲まれた「邑(ゆう)」、防御施設があった。大きさは250m X 500m。

*紀元前後には鉄製の農器具。前2世紀には釘を使わずに道具箱を作る技術が大工技法として発達していた。

*前3千年、絹織物も揚子江下流の新石器時代から発掘されている。

*前2千年に始まり前1千年後半まで、世界に類のない見事な青銅容器が造られている。

 などなど、労作ではある。


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