欲望/小池真理子著

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欲望

「欲望」 小池真理子(1952年生)著
1997年 新潮社より単行本初版
2000年4月1日 同社より文庫化初版

 本書の解説者が「本のなかには読み出したら止まらなくなる本がときにあるが、そういう稀な例が小池真理子の本だ」とあり、この著者の作品に触れることで解説者のいうような印象とは真っ向から異なる印象をもった私としてはいきなり書評が書きにくくなった。

 正直いって、はじめは数ページを、ときに頑張って数十ページを、さいごは書評を書く目的のためにまとめ読みして、ようやく読了した。

 とはいえ、この作家の該当作品をけなそうという意図は持っていない。この作品には他者の作品にない「目のつけどころの違い」が屹立するように存在する。

 性的に不能ではあるが、イケメンで、穏やかで、インテリで、という男を配し、肉体的には超魅力的な女を配し、相手の男には家庭もちの肉体的にだけは燃える関係を築き、ストーリーの展開には三島由紀夫の作品を散らしながらの文章力は、むろん表現力を含め、なまじのものではない。

 欠点があるとすれば、理屈が頻発しすぎるために本来不要なはずのぺージまで必要としたように感じられること。500ページ近い厚さを20%はカットできるし、カットできていたら、読者はもっと増え、もっと売れただろう


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4 Responses to “欲望/小池真理子著”

  1. withyuko より:

    hustlerさん、お久しぶりです。
    最近、全然本を読んでいない私ですが、この夏読んだ数少ない本の中に1冊、小池真理子作品がありました!↑の「欲望」ではなくて、「会いたかった人」という短編のサスペンスを集めた短編集だったのですが、表題作以外もすべて、まるで2時間ドラマを見ているかのような臨場感でとっても面白かったんですけど。展開も早くて意外性もあって、ドラマが好きな女性には面白い本だと思います。「欲望」も面白そうですね。

  2. hustler より:

    また、1か月入院してました。もう先は長くないみたいです。
    表題の本は内容的にきわめて奇抜です。
    withyukoさん、元気でいてくださいね。

  3. withyuko より:

    >hustlerさん,また入院されてたんですか?
    そんな心細いことをおっしゃらないで下さい。
    最近、急に寒くなりましたもんね。
    くれぐれもお大事になさってくださいね。
    hustlerさんもお元気でいてくださらないと困ります!そして、難しい本の書評や、時々は私も読んでみようかなと思える本の書評もここに載せてくださらないと。
    私も元気で頑張ります。

  4. hustler より:

    「posd」っていいましたっけ?肺が弱いですから、なにかというと、すぐ肺炎に感染してしまうらしいです。肺炎にみいろいろあるみたいです。
    考えてみると、withyukoさんとのつきあいももう7年、来年で8年になるんじゃないですか?ブログでこういう親しい関係は初めての経験です。大事にしていきます。よろしくね

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