夢の封印/坂東眞砂子著

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夢の封印

「夢の封印」 坂東真砂子著  文春文庫刊

 この著者の文章の特徴はテンポがよいこと、読んでいて急流に乗せられた小船といった感じに陥る。

 表現として適切かどうかはわからないが、スポーティーな文章という印象。

 短篇が七つ収められていて、なかでも印象的だったのは「月待ち」、当方がスケベだからかも知れないが、ほかの短篇は読むごとに内容を忘れていくのに比べ、この短篇が現今の介護の話を扱い、ヘルパーがお爺ちゃんのペニスをいじって反応をみたりする描写が印象的で、忘却しがたい。ただ、人物設定にピンとこないものがある。

 この著者の年齢(1958年生)の女性の生活気分、喜怒哀楽への反応や感性といったものが窺えて、面白かっただけでなく学ぶことも多かった。


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