バリ体験記「三本の指を使っての食事」

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バリでの食事

  「バリ体験記」  「三本の指を使っての食事」

 バリ人に限りらず、インドネシア全体で、さらにはインド人を含め、食事はすべて指を三本(親指、人差し指、中指)を使って、見事に食べる姿は感動的ですらある。たぶん、途上国では一般に手を使っての食事が今でも行なわれているのだろう。

 指を使って食べる以上、熱いものは食べられないから、かれらは皆、食事が冷めてから食べることを習慣としている。かれらがフォークやナイフを使って食べられないからではなく、指で食べる方が美味だからだという。

 むろん、インドネシアでも、華僑や西欧文化のなかで生活した経験者はナイフ、フォークでの食事に難儀も不快も感じないだろう。

 ところが、近々書評を予定している「悪食大全」では、フランス人も、10世紀から17世紀までは指を使って食べることが習慣化されていたらしい。そのうえ、インドネシアと異なるのは、熱いスープに手を突っ込んで素早く食べる習慣まであったそうで、これには驚いた。

 インドネシアの一般人は朝食はまだ熱いので、コーヒーを(子共を含め)を飲んで、仕事や学校に出かけるから、昼食と夕食がメインとなっている。コーヒーといえば、幼児に対し、親がコーヒーの入ったカップのなかに手を突っ込んで、その指を幼児に舐めさせるという習慣もある。漢方医学では、適切な量である限り、コーヒーは身体に良いという医療的な確信があってのことらしく、後日になって、日本のTVで同じ考えが披瀝されているのを見、私も納得したという経緯がある。とはいえ、指を赤子にくわえさせる神経は理解の埒外。

 熱いものを平気で食べるという点では、オーストラリアの知己に言われたのだが、たぶん日本人が世界一ではないかということだったが、アメリカ滞在中に、ウェイトレスやウェイターが熱くないコーヒーを平気で注ぎ足すのには閉口する。


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