ペット犬

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書評:ためいき色のブックレビュー-チャールス

(写真はイギリスの犬種・チャールス・キング・スパニエル)

私も「チャールス・キング・スパニエル」という種の犬を13年間、飼っていた。名前は「海の神」からとった「ネプチューン」、日ごろは略して「ネピー」と読んでいたが、子共のことで排泄の場所をわきまえず、ところきらわず垂れ流した。そこで、「こいつはネピーじゃなくって、糞まみれだから、マミレちゃんだ」と言ったため、そのころ私の自宅をたまたま訪れていた母親がいまだに本名は覚えていないのに、「マミレちゃんはどうしている?」と訊く。

イギリス人によって品種改良された品種はどこかにひ弱さがあり、私の犬にも生まれたときから心臓に異常があって、医療的な努力はできるだけのことをしてやったが、13年間という、平均より短い命を終えて旅立った。つい、3年前ほどのことだ。

いま日本人がペットとして飼っている犬のほとんどは、イギリス人による改良種で、雑種のもつ「強勢」というものが欠落し、すべてにわたって弱いところをもっている。そのことをまず認識しておいた方がいい。

そして、ディステンバー、フィラリア、狂犬病という、三つの回避できない病気はいまでも、改良種といえども縁を切れずいる。

新聞記事によれば、日本国内で飼われている外国産の犬のうち「狂犬病予防注射を受けていない犬が40%もいる」という話には、目も耳もふさぎたくなった。「ロシアの犬には狂犬病予防注射の義務がない」などといって軽侮したブログを、つい最近書いたばかりの私としては信じたくないニュースだった。

にも拘わらず、ペットに顔を舐めさせ、キスまでしているタレントが時々TVに映しだされるが、病気の媒介を気にしない神経に、恐れ入ったというより、底抜けのバカを見ている気分に陥り、そのタレントがどんなに美形のタレントであっても、以後、ひどい低脳に見えてしまい、出演するあらゆるドラマ、トーク番組、ヴァラエティ番組に姿を見せる都度、「この阿呆が」と怒鳴りながら、チャンネルを切ってしまうようになった。犬とのスキンシップが病原の感染を促すことのあることは常識だからだ。

どうして、女はキスが好きなのだろうか。キスする相手に困れば、ペットですらその対象になる事実が、性的なストレスのはけ口になっているのかも知れないなどという、うがった見かたさえ頭に浮かぶ。

むかし、ある有閑マダムがペット犬と交尾をしたはいいが、抜けなくなってしまい、「恥ずかしいから」と言っていられず救急車を呼び、病院にペット犬ごとかつぎこまれた。ドクターの立場からは決して珍しいケースではなかったとみえ、その場も上手に切り抜けてやったと仄聞する。

一般に、先進国では犬も猫もペットであるが、発展途上国では食料である。 犬や猫の扱いによって、国情が知れる。日本では「犬を飼う」というが、アメリカでは「犬を養子縁組する」という。「飼う」は家畜に対して使う言葉であり、家族同様に扱う以上、「養子にする」というのが的確な言葉だと、かれらはいう。

まえにも話したが、犬の肉はアズマ(喘息)に効果があるといって、バリ島デンパサールの市街には犬の肉を専門に売る店すらある。決して安くはない。犬の肉を食することでは朝鮮半島が有名だが、インドネシアでも、マレーシアでも、タイでも、ヴェトナムでも、犬は食料である。


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