アメリカ体験記 「オカマ」

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 アメリカで起こったことはではなく、アメリカ人トラヴェルエイジェントの人間を東京の新宿にある京王プラザホテルで接待したときのことだ。

 仕事の話が一段落すると、エイジェント氏はいきなり椅子を私に寄せてきて、肩に右手を回し、左手で私の手を握り、

 「Your skin is so soft」(君の肌はとても柔らかいね)

 などとぬかした。「まいったな。こいつはオカマだったんだ。とはいっても、あんまり無下にすると、ツアーはパーになっちゃうし」と、男に肌を触れられている不快に鳥肌をたてながら、内心どう対応すべきか当惑するばかり。

 「I have a very good brandy in my room. Won’t you enjoy driking with me?」(部屋にいいブランディがある。いっしょに飲まないか)

 と誘ってきた。部屋に行くことは「OK」との意思表示であり、直截的には「My ass hole is available for you」(おれの尻の穴はあなたのために」という意味でもある。さすがに

 「I’m sorry to say this, but I can’t drink. Further, I have still somethig to do in the office」(悪いが、俺は酒はダメなんだ。そのうえ、オフィスでまだやることがあるんでね)

 と言って断った。

 男に手を握られ、愛撫されたのは最初で最後の経験だったが、日本の男はアメリカの女には見向きもされないが、アメリカの男には狙われることをあらためて実感した。サンフランシスコで、支店長とその部下T君に連れられ、妙なナイトクラブに入ったとき、美しい女が隣にすわり、そのときは私のほうがその気になって肩に手をまわし、手を握ったのが、男が女装していたことを知ってびっくりしたことを思い出した。その人が男性であることがバレた後、男が「胸はシリコンを入れて、形をつくったけど、下はまだついてるんだ。さわってみる?」と言われ、思わず立ち上がって、すわる椅子を変えたことが昨日のことのようだ。

 アメリカにセールして歩いているときも、ホテルのバーなどで、ウィンクされたり、誘われたりはしょっちゅうだった。

 今では、ゲイやホモが大手を振ってTVに出られる時代、この国も変われば変わるものだし、知らぬまにそういう連中が大挙して出るワイドショーやトーク番組に慣れさせられている自分にも驚く。


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