アメリカ体験記26 「僕のママはまだ処女だよ」

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(写真はメキシコのティファナの雑踏)

米国西海岸のロスアンゼルスやサンディエイゴに行ったら、現今の観光客の多くが最も近いメキシコのティファナを訪れる。

私がアメリカ、カナダを駆けずり回っていた頃は、まだティファナに足を向ける日本人は少なく、現地には二度ほど訪問しているが、二度とも日本人に出遭ったことはない。

猥雑で、騒々しくて、犯罪多発地域である。

ここで話そうと思ってる一件は私個人のことではなく、「アメリカ体験記その15」で採り上げた「離婚7回、子供が8人」というT君(2007年2月特集)がかかわった経験談。

そもそもT君は物心ついた頃には、母親は離婚していて、カナダの男のところに行っており(その後離婚してアメリカ人と結婚したが)、T君がアメリカを生まれて初めて訪れたときは三番目の男とニューヨークに在住していた。彼はその母親を頼ってアメリカに乗り込んだが、そのときの彼の目的はあくまでアメリカ人としての国籍を取得することで、それにはちょうど始まったばかりのヴェトナム戦争に兵として応募することが近道だった。ちなみに、この当時、彼は英語の「エ」の字も知らなかった。

訓練が終了し、現地に行くまえに沖縄に飛ぶのだが、そのまえに休暇が与えられたのがサンディエイゴ、女の肌に飢えている男たちはさっそくメキシコのティファナに行くことに一決し、勇躍、街に乗りこんだ。

到着するや否や、7歳くらいの坊主が寄ってきて、「Don’t you need a girl friend?」(ガールフレンドはいらないか)と、立派な英語で訊く。さらに、

「Why don’t you buy my mother? She’s still virgin」(ぼくのママを買ってくれないか。ママはまだ処女なんだぜ」とアピール。

これには、T君はもとより、同行者全員が大笑いし、なかの一人が「Ok, Good, Are you sure, your mom is still virgin?」

(Ok,いいよ。だけど、おまえのかあちゃんは確かに処女なんだろうな?」と確かめると、「You will find out youself, if you do it]

(そんなの、自分でやってみれば、すぐわかるさ」と答えたという。

アメリカ人はこういうジョークが好きだから、作り話である可能性もある。

ちなみに、T君はこのあとサンディエイゴから沖縄に飛び、一週間後、沖縄からヴェトナムの中部、ダナンに飛んだが1年以上したとき、腕に銃弾が貫通し、病院送りとなり、無事にアメリカのパスポートを取得した。可哀想だったのはバディ(二人でペアを組むこと)の相手(黒人)で、体がでかく、そのために標的になったのかどうかは別にして、銃撃され死亡したという。

軍隊にいたおかげで、英語の会話能力は飛躍的に伸びたが、「英語が解らないと死が待っている」という上司の言葉が嘘でないことを納得、訓練中はもとより、現地でも、必死で英語を覚えたらしい。


(メキシカンの女性はスペイン人の血が混じり、美形が少なくない)


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